ラベンダーの強剪定(その1)では、強剪定を行う理由や行う時期などを紹介いたしました。2回目の今回は強剪定の具体的な方法を説明します。ぜひ強剪定にチャレンジしてみましょう。
今回強剪定するのは当店の花壇の一番端に植えてあるインプレスパープルラベンダーです。ラベンダーの強剪定(その1)で説明した種類では、ラバンディン系に属するラベンダーです。
とても調子良く育って、毎年200本以上の充実した花が収穫できています。その分成長も著しく、毎年剪定しないとものすごく大きくなってしまうでしょう。
この場所に植えて約5年ですが、3年目から毎年強剪定を行っています。
小さな芽をチェック
まず、ラベンダーの株の下(奥)の方を調べます。
枝に小さな芽があれば、この芽の上まで剪定することができます。
この小さな芽がなくなるまで剪定してしまうと、新芽が出ないまま枯れてしまうこともあります。ごく小さい芽でいいですから必ず小さい芽を残して剪定するようにしましょう。
おおよそ、どのぐらいまで剪定できそうか予想がついたらいよいよ剪定のスタートです。
土に近い枝を剪定
まず、極端に垂れていたり、土に着いているような枝を取り除きます。株元の風通しを妨げ、蒸れの原因になりやすいですし、腐ったり、病気になりやすい枝です。
古い枝を剪定
次に、なるべく古い枝、太い枝を減らすよう、剪定します。できるだけ根元近くまで剪定します。
このとき、他に残す枝がなかったり、下の方に新芽が見当たらず、剪定する枝が選びにくいこともあります。そんなときは無理せず、芽があるところまでにしておきましょう。
ざっくりと剪定
続いて、小さな芽の上の方までざっくりと全体を剪定していきます。
もったいないように思うかもしれませんがラベンダーの為ですし、夏までにはびっくりするぐらい伸びますので、思い切りよく、どんどん剪定していきましょう。
とりあえず、これぐらいまで剪定ができました。上の写真と比べてみてください。相当小さくなっています。
形を整える剪定
最後に、形を整えるよう、また、なるべくコンパクトになるように剪定します。形は球状(半球状)が望ましいですが、芽のつき方で、思ったようにはいかないことも多いです。
また、ラベンダーは自然に自分の最適な形に育っていきますので、あまりこだわらなくても大丈夫です。
枝が集中しすぎているところは減らしたり、枝の数を制限していくことも大事です。あまり細い枝は取り除いても良いでしょう。
また、枝が交差している部分があれば剪定します。どちらか一方を剪定すれば良いでしょう。
この段階になるとずいぶん枝も減ってきますから、どの枝を残し、どの枝を剪定するか難しくなってきます。少し時間をかけて、いろいろな方向から確認しながら仕上げをしていきましょう。
どれほど剪定しても大丈夫ですが、小さくていいですので新芽は残しましょう。
剪定後
これで完了です。最初に比べると、びっくりするぐらい小さくなりました。
上から見るとこんな感じです。この時点で見ると、本当にこんなに剪定してしまって大丈夫だろうかと心配になるかもしれません。
でも、春にはこのように新芽が出てきます。
そして、開花時にはこれぐらいまで再び成長します。
まとめ
剪定は、株に刺激を与えるという意味でもとても大事な作業です。冬から春先は、他の園芸作業が少なくて手持ち無沙汰な時期。この機会にじっくりと取り組んでみてはいかがでしょうか。
寒さが厳しい頃ですから、風邪をひかないよう、しっかり防寒して作業してください。
いかがでしたでしょうか。もし、まだ良く分からないことがあるという方のためには初心者の方専用ホットラインをご準備いたしております。ご質問等お気軽にお寄せください。