有機肥料

試してみたい有機肥料

※2023年より、それまで「微生物肥料」の商品名で発売していたものをより改良し、「オーガニックハーブ肥料」として発売を開始いたしました。

ハーブを初めて育てるとき、扱いやすい化学肥料からスタートすることが多いものです。

そして、徐々にハーブを育てるのに慣れてくると、一度は試してみたくなるのが有機栽培。ハーブティーや料理など、口に入れるものを育てるようになれば、なおさら有機栽培への関心は高まります。

ところが、いざ始めようとしても「有機栽培って難しいのでは?」、「有機肥料がうまく使えるかどうか心配・・・」と、誰もが不安に思うものです。また、住宅地では「有機肥料、匂いは大丈夫・・?」とか、「保管はどうしたらいいの?」と、有機栽培をあきらめておられる方も多いようです。

でも、大丈夫。初めて有機栽培にチャレンジするなら失敗が少ない微生物肥料でスタートしてみましょう。匂いも保管についても心配はいりません。

といっても、目に見えない微生物を使った肥料、「よくわからない」と思われるのももっともです。今回はまず、微生物肥料についてよく知ることから始めてみましょう。

なお、微生物肥料の具体的な使用方法をすぐ知りたい人は、
(2)微生物肥料の使い方」をご覧ください。

微生物肥料の特徴 (1)ハーブに優しい

効きが穏やかで失敗が少ない

ハーブ全般に使えるバランスが取れた肥料で、ゆっくりと長期間にわたって効きます。病害虫の原因になる成分が控えめなので与え過ぎても失敗がありません。初心者の方でも安心して使える有機肥料です。

微生物肥料

丈夫に育つ

根の張りがよくなり、香り良いハーブが丈夫に育ちます。

微生物肥料でよく育つ根

当店の苗作りでも、地上部の成長よりも、いかに根をしっかり育てるかに苦心しています。それほど植物の成長にとって根は大事です。目に見える地上部よりも、目に見えない根を健康に育てる成分がバランス良くとれた肥料です。
参考:小さい苗の大きな秘密

すぐに植えられる

発酵済みの肥料ですので、ガスが出たりして根を傷める心配がありません。土に混ぜてすぐにハーブを植えることができます。

すぐに定植できる

ちなみに、当店の育苗もこの微生物肥料で行っています。発芽したばかりの小さな苗は根もとても繊細で弱いもの。ポット上げにも気を使いますがそんなデリケートな苗にも安心して使える肥料です。

ポット上げ前の小さな苗

これからポット上げをする状態の繊細な根にも優しい肥料

微生物肥料の特徴 (2)土に優しい

水はけを改善

パーライトやそば殻を含み、とても軽い肥料です。水はけも改善します。

軽い肥料

土を健康に

健康な土には豊富な微生物が生きています。微生物肥料を利用することで土の微生物が増加し、空気の流通や、水分を保つ力がアップ、フカフカで健康な土を育てます。特に地植えでは、枯葉なども分解しやすくなり、ミミズなどの有用な生物も増えてきます。

また、未発酵の有機肥料(牛糞や鶏糞、油粕など)を使う場合も、微生物肥料を混ぜていただくと発酵がよく進み、匂いも速く無くなります。

微生物肥料の特徴 (3)人に優しい

有機・オーガニック

化学肥料は含まれておりません。有機栽培の肥料として、口に入れても安全、安心な植物を育てます。 当店の苗作りも全てこの肥料で行っています。

苗作りの肥料

気になる匂いがしない

匂いがしない

発酵済みのうえ、乾燥させていますので匂いがほとんどありません。集合住宅のベランダや、宅地内の畑でも周囲に迷惑がかかりません。

あえて言えば、古い土蔵の中を思わせるようなかすかな匂いがします。 (※未発酵の有機資材を加えた場合、再発酵し、甘酒のような甘酸っぱい匂いがする事がありますが、発酵している証拠です)

長期保存可能

有機肥料ですが、乾燥させておりますので長期保存が可能です。通常で1年以上、冷暗所ですと2年以上保存可能です。

肌に優しい

有機肥料

素手で触っても問題ありません

実は、当店も、この微生物肥料に出会う前〜かれこれ20年以上前のことですが、ハーブの栽培にはごく一般の化成肥料を使っていました。当時、スタッフ皆が手荒れに悩まされていました。本当にボロボロ、冬など、ハンドクリームが欠かせませんでした。ところが、微生物肥料を使い始めてからというもの、びっくりするぐらい指がきれいになり始めたのです。園芸に携わる人は、手の荒れなどあまり気にしていては仕事になりませんし、むしろそれを誇りに思うこともあるぐらいです。なので、我々の手は、本当に普段土を触っているの?と思うぐらいきれいで、少し恥ずかしくなるほどです。

指

日々の園芸作業の割にきれいな当店最年長スタッフの指

園芸の楽しみは、土と触れ合うことでもあります。土のしっとりした柔らかさ、お日様のエネルギーをたっぷり浴びた土の暖かさを感じてみましょう。肌に優しい肥料を使って、ぜひ自分の手で確かめてみてはいかがでしょう。

注意点

以上、良い面ばかり紹介してきましたが、使用するには、幾つかの注意点もあります。

保管時には湿り気に注意

水分を与えると微生物が活発に働き始めます。そのため、保管時には乾燥を保つことが必要です。過度の湿気がある場所では、微生物以外のカビが付く場合があります。

地植えでは動物などに注意

特に地植えの場合、ぬかなどを混ぜると、よく発酵して甘い香りがします。この甘い香りで狸やカラスなどの小動物が興味を持つことがあります。耕してしまうとあまり被害はないようですが、追肥を固めて与える場合などは少し深めに埋めるようにすると良いでしょう。

使いすぎには気をつけましょう

いくら優しい肥料とは言っても、度を超えて与えるのは良くありません。次回の「微生物肥料の使い方」を参考に、適量かやや少な目ぐらいで与えましょう。足りない分は後で加えることもできますが、与え過ぎた肥料を減らすのは難しいものです。

まとめ

有機肥料は慣れれば決して使いにくい肥料ではありません。むしろ長く使えば使うほど、土に良い影響を与えます。

有機肥料を使いこなす第一歩としての微生物肥料、ぜひ一度試してみましょう。

では次回、「有機肥料を使ってみよう(2)微生物肥料の使い方」では利用場面やハーブの種類に応じた具体的な使い方をご紹介いたします。


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