ハーブをうまく育てるためには、ハーブを上手に選ぶことも大事です。
「でも、何百種類もあるハーブから、どうやって選べばいいの?」と思われることでしょう。
そこで、あなたにぴったりのハーブを上手に選ぶ方法を二回にわたって学んでみましょう。
今回、第一回目は、目的によってハーブを選ぶ方法をご紹介いたします。そして次回は、植える場所によって選ぶ方法をご紹介する予定です。
※すでに、「パイナップルミントが育てたい」とか、「フローレンスフェンネルが欲しい」というように具体的な種類が決まっている人は、この講座は必要ありませんが、今後またハーブを選ぶときの参考になるかもしれません。
目的で選ぶハーブ
「何かハーブを植えたい・・」とハーブを育て始めるのは、実はあまりよくありません。ハーブの基本は「育てて、使って楽しむこと」。漠然と育てるより、目的を持って育てるほうがうまくいくことが多いようです。
「夏にバジルで美味しいパスタを!」でも、「自分で育てたハーブティーでリラックスしたい!」でも、なんでもOKです。まずはハーブを育てる目的を考えてみましょう。
料理用として
まず、よくある目的としては、ローズマリーやタイム、バジルにセイジ、オレガノなど、料理用としてハーブを育てること。お料理の幅が広がりますし、乾燥したハーブにはないフレッシュな香りはぜひ一度試してみる価値があります。
ハーブティー
そして、ハーブティー用としてレモングラスやレモンヴァーベナ、レモンバーム、ミントなどを育てたいと思われる方も多いものです。「自分で育てたハーブでティータイム」という、素敵な体験をお試しください。
鑑賞用
もちろん、観賞用として花が楽しめるハーブもたくさんあります。「ハーブの女王」と呼ばれるラベンダーや、セイジの仲間には鮮やかな種類が多いです。
また秋から春先、他のハーブが咲きにくい時期に咲いてくれるローズマリーも人気です。また、タイムの小さな花も可憐で可愛いものです。
グランドカバー
近年注目を集めているハーブの使い方の一つがグランドカバー(グラウンドカバー)です。匍匐性のタイムやローマンカモミールのように、横に広がるハーブを使って地面を敷き詰め、雑草を抑制したり草取りの労力を減らすという使い方です。
香りが良いハーブ
そもそもハーブの多くには香りがあります。そのなかでも、特に香りの良い種類をご紹介しましょう。りんごの香りに似たアップルミントやローマンカモミール、バラの香りに似たローズゼラニウムや、レモンの香りに似たレモンバームやレモンヴァーベナ、レモンゼラニウムなどは、「どうしてこんな葉っぱからこんな匂いが!」と思うこと請け合いです。
色の好みで選ぶ
「ホワイトガーデン」「シルバーガーデン」「ブルーガーデン」など、好みの色でお庭や鉢を構成して楽しむ方も多いです。花の色だけでなく、ハーブにはシルバーの葉や、イエローの斑が楽しめる種類もたくさんあります。ワンポイントとして色を使うのも楽しいものです。花や葉の色などにより、赤、白、黄、青、紫、ピンク、緑、様々な色でお楽しみください。
育てやすい種類
初めての場合、とにかく育てやすい種類をそだててみたいと思うこともあるでしょう。当店のお勧めをいくつかご紹介します。
極端に寒くない地域であれば、ローズマリーをまずお勧めします。理由は、まず、丈夫で病害虫が少ない事。鉢植え、地植えでもよく育つこと。料理に使え、花も楽しめることなどです。夏の暑さにも、冬の寒さにも耐えやすいのも嬉しいところ。また、潮風にも比較的強く、海が近い方でも安心して育てられます。
一方、寒い地域なら、ぜひラベンダーに挑戦して見られるのも良いと思います。水はけには気をつけたいですが、ハーブを育てる醍醐味が味わえます。
気温が高い時期からスタートするなら、ぜひバジルを試してみましょう。成長も早いですし、すぐにお料理に使えます。
また、植物を育てること自体が初めて・・・とか、なんでも枯らしてしまう・・・という場合は、ミントからスタートしてみましょう。特にアップルミントは丈夫でハーブティーにも使えます。寒い地域からかなり暑い地域でも大丈夫です。
基本的なハーブ
性質が違う基本的な種類をいくつか植えてみることは、楽しく、また発見も多いものです。いろいろな種類を育ててみることに興味がある場合は是非チャレンジしてみましょう。
そんな時、迷ってしまうのが、たとえば「ラベンダー」といっても何十種類もあること。このなかから選ぼうとするだけで気が遠くなってしまいそうです。
なので、各種類の中でも特に育てやすく、一般的な種類を幾つかご紹介いたします。
まず、ラベンダーの中ならば、グロッソラベンダーがおすすめです。
ローズマリーならトスカナブルーローズマリーがよいでしょう。
セイジの仲間ならセイジ。タイムはタイムか、匍匐性から選ぶならレイタータイムも良いと思います。オレガノの仲間なら、オレガノがよいでしょう。
特に種類の多いゼラニウムの仲間ならローズゼラニウムが良いでしょう。
他にも幾つか代表的なハーブをあげておきましょう。
一年草として秋や早春から育てるジャーマンカモミールやボリジも一度は育ててみたいハーブです。
二年草ならイタリアンパセリがよいでしょう。こちらも料理に幅広く使えます。
イネ科のハーブとして、レモングラスもチャレンジしてみたいところです。寒さに弱く防寒は必要ですが、夏のハーブティーの楽しみは格別です。
それでも決められない方は・・・
さて、ここまで、ハーブを目的から選ぶ方法をお伝えいたしましたが、それでも決められないという方のために、初心者の方専用ホットラインをご準備いたしました。選び方などのご質問お気軽にお寄せください。
次回は、植える場所から選ぶ方法をご紹介いたします。